コレクション: 新茶
秋から休眠に入った茶畑は、凍結から身を守りながら冬を過ごし、やがて春の陽気につられて目覚めます。ここから始まる萌芽のサイクルが「茶」。新茶とは、その年最初の新芽を摘んだもので、日本の農業暦では、慣習的に立春から数えて88日目が収穫に最適とされてきました。昨今では、早生種の新茶が市場に到来する時期が早まっていますが、冬夏のお茶は自然由来の在来種や希少種の茶種が多いため、5月中旬から6月上旬に登場します。新茶の魅力は、果実のような青々しさ、みずみずしさとも言える爽やかさ、そして渋みが少なくやわらかな風味です。一番茶、初茶とも呼ばれます。